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減価償却費の償却限度額の計算
- 取得価格・耐用年数・残存価額
- 償却方法
- 償却方法の選定(定率法・定額法)
- 償却方法の選定の届出
- 期中に事業供用した資産の償却限度額
- グルーピング
- 償却費として損金経理した金額の処理
法人税法では、課税の公平の見地から、償却限度額の計算要素を法定しています。
1.取得価格・耐用年数・残存価額
取得価額
法人税法では、取得原価主義に基づいて、取得の様態に応じて減価償却資産の取得価額を規定しています。
<購入>
- 購入代価
- 付随費用(引取運賃、荷役費、運送保険料、購入手数料、関税等)
- 事業供用費用(試運転費等)
耐用年数
減価償却資産の細目ごとに『減価償却資産の耐用年数等に関する省令』の別表第一から別表第八に掲げられています。
>>機械及び装置以外の有形減価償却資産の耐用年数表(別表第一)
>>機械及び装置の耐用年数表(別表第二)
>>無形減価償却資産の耐用年数表(別表第三)
>>生物の耐用年数表(別表第四)
>>汚水処理用減価償却資産の耐用年数表(別表第五)
>>ばい煙処理用減価償却資産の耐用年数表(別表第六)
>>農林業用減価償却資産の耐用年数表(別表第七)
>>開発研究用減価償却資産の耐用年数表(別表第八)
残存価額
(法改正により、すべての償却資産に対し、全額償却が認められるようになる予定です)
『減価償却資産の耐用年数等に関する省令』別表第十により、一律に定められています。
- 有形減価償却資産(坑道、生物を除く)‥‥取得価額の10%
- 無形減価償却資産‥‥0
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2.償却方法
減価償却には一定の計算方法を適用すると同時に、毎期継続して同じ方法を適用することが会計の基本となります。
| 償却方法 |
計算式 |
| 定額法 |
(取得価額−残存価額(取得価額×10%)×法定償却率=償却限度額 |
| 定率法 |
(取得価額−償却累計額)×法定償却率=償却限度額 |
| 生産高比例法 |
(取得価額−残存価額)÷(耐用年数と採掘予定年数のうち短い方の採掘予定数量)×採掘量=償却限度額 |
| リース期間定額法 |
(リース資産の取得価額−見積残存価額)×その事業年度のリース期間の月数÷リース期間の月数=償却限度額 |
※残存価額とは取得価額の10%をいいます。実際には、5%になるまで償却します。
法人の場合は任意償却といって償却限度額以下の金額を損金算入とします。
例えば、償却限度額が1,000,000の場合には 0〜1,000,000の金額を減価償却費として計上できます。
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3.償却方法の選定(定率法・定額法)
| 資産 |
償却方法の届出をした場合 |
届出をしなかった場合 |
個人の法定償却方法 |
| 建物(鉱業用のものを除く) |
平成10.3.31以前に取得した場合 |
定額法・定率法のうち届けた方法 |
定率法 |
定額法 |
| 平成10.4.1以後に取得した場合 |
定額法 (届出不要) |
| 有形減価償却資産 |
建物、鉱業用のもの、国外リース資産及び下記の生物を除く |
定額法・定率法のうち届けた方法 |
定率法 |
定額法 |
| 無形減価償却資産 |
鉱業権、営業権を除く |
定額法(届出不要) |
定額法 |
| 鉱業用減価償却資産 |
鉱業権、国外リース資産を除く |
定額法・定率法・生産高比例法のうち届けた方法 |
生産高比例法 |
生産高比例法 |
| 鉱業権 |
|
定額法・生産高比例法のうち届けた方法 |
生産高比例法 |
生産高比例法 |
| 生物 |
器具備品に該当するものを除く |
定額法 (届出不要) |
定額法 |
| 営業権 |
平成10.3.31以前に取得した場合 |
任意償却 (届出不要) |
均等償却 |
| 平成10.4.1以後に取得した場合 |
定額法 (届出不要) |
定額法 |
| 国外リース資産 |
平成10.10.1以後に締結するリース契約のものに限る |
リース期間定額法 |
リース期間定額法 |
※税務署長の承認を受けて特別な償却方法を選定することができます。
※償却方法は、構築物、機械装置、車両運搬具、工具、器具備品等といった資産の種類ごとに選定ができ、2つ以上の事業所を有する場合には、事業所ごとに選定できますが、あまり一般的ではありません。
定率法と定額法の比較
>>減価償却資産の償却率表
<定率法>
- 価値の低下に伴い、早期に減価償却費を計上できます。
- 利益の高い場合は定率法の方が、節税効果が高い。
- 早期に減価償却費を計上されるため節税効果があります。
<定額法>
- 毎期均等に減価償却費が計上されます
- 毎期均等なので、償却費の予想が簡単です。
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4.償却方法の選定の届け出
新設法人(1期目)はその設立した日の事業年度の確定申告書の提出期限までに、選定した償却方法を納税地の所轄税務署長に届け出をします。
一般的には、特殊なことがない場合は法定償却の方法によりますので、設立届出書といっしょに提出します。
<現に採用している償却方法以外の償却方法を採る減価償却資産を取得した場合>
法人が既に選定した減価償却資産と異なる減価償却資産を取得した場合には、その取得した日に属する確定申告書の提出期限までに届け出ます。
<償却方法を変更する場合>
法人が現に採用している償却方法を変更するには3年間相当後など、変更しようする事業年度の開始の日の前日までに所轄税務署長の承認を受けることが必要です。
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5.期中に事業供用した資産の償却限度額
定額法又は定率法による償却率は、一事業年度の事業供用を前提としているため、事業年度の中途において事業供用した減価償却資産(営業権を除く)に係る償却限度額の計算は、月数按分が必要となります。
償却限度額
=事業年度全期間の償却限度額×供用日から期末までの月数÷事業年度の月数
- 月数に1月未満の端数があるときは、これを1月とします。
- 取得日と事業供用日は必ずしも同一でないため、注意しなければなりません。
- 営業権は、事業年度の途中において事業供用した場合でも月数按分を行いません。
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6.グルーピング
償却限度額は、個々の減価償却資産ごとに計算することが原則ですが、実務上の計算の簡便性を考慮して、償却限度額の計算要素が同一の資産が複数ある場合には、そのグループ全体の資産をまとめて消却限度額の計算をすることとしています。これを『グルーピング』といいます。
次の3つの区分が同一である資産は1グループとして償却限度額の計算を行います。
- 種類(構造もしくは用途、細目又は設備の種類)
- 耐用年数
- 償却方法
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7.償却費として損金経理した金額の処理
償却費として損金経理した金額は、原則として償却費という勘定科目をもって経理することとされています。しかし、実務上の要請から償却費以外の勘定科目で損金経理したものであっても、特に課税上弊害がないと認められるものについては、減価償却を認めるために、償却費として損金経理した金額として取り扱うことにしています。
<計算方法>
税務上、取得価額に算入すべき付随費用を会計上費用処理した場合は、次のように取り扱います。
- 付随費用を取得価額に加える。
- その付随費用を償却したと考えるため、会社計上償却費に含める。
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