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 資金調達・融資サポート > 起業創業支援 > 現物出資の方法

現物出資の方法

  1. 現物出資とは?
  2. 新会社法による現物出資の規制緩和
  3. 現物出資ができる者
  4. 現物出資できる物
  5. 定款の記載
  6. 必要書類と証明書・財産引継書サンプル

1.現物出資とは?

『現物出資』は、会社が特定の財産を必要とする場合もあり、出資者の便宜を図る必要性もあるために認められている制度です。

ただ、金銭の場合と異なり、『現物出資』の財産評価は一定のものではないため、相対的に価値の低い財産を、不当に高く評価して、株式や出資口数を取得するなど、会社に損害を与える可能性もでてきます。

このように、出資者による制度の悪用の可能性も高いことから、現物出資には、原則として、裁判所が選任した『検査役』の調査が必要とされるなど、様々な規制がかけられています。

しかし、『新会社法』によって、その規制は緩和され、現物出資が行いやすくなりました。

そのため、出資者個人が持っている財産を、「相対的に低く」評価することで、無理なく、会社の「資本金」を増やすことができるのです。

現物出資は、会社の設立時でも、設立後の増資の際でも可能ですが、設立時に現物出資する場合には、会社の財産的基礎を強固にして、設立の健全性を確保するために、相対的記載事項として、定款に定めなければなりません。(増資の場合には、定款に記載する必要はありません)

資本金制度が撤廃された今、資本金額を満たすための現物出資は必要なくなりましたが、会社設立時に、どうしても現金が確保できない場合や、資本金を多く見せたいなどの必要があれば、現物出資という方法も検討する価値はあると思います。

ワンポイント!

相対的に価値の低い財産を、不当に高く評価して現物出資することは認められませんが、高価なものを相対的に安く評価することは、会社財産にとってプラスになるため、禁止されていません。

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2.新会社法による現物出資の規制緩和

現物出資では、パソコンや自動車、不動産、有価証券で出資を行います。現物出資を行う場合、原則として検査役の調査が必要ですが、『新会社法』では、この要件が緩和され、現物出資の金額が500万円以下の場合には検査役の調査が免除されることになりました。

検査役の調査のためには、裁判所に選任申立てをするなどの煩雑な手続が必要であるため、この要件緩和によって、現物出資が行いやすくなったといえます。

また、有価証券を現物出資する場合は、従来は『取引所の相場のある有価証券』を相場以下の価格で評価する場合は、検査役の調査が免除されていましたが、『新会社法』では『市場価格のある有価証券』となり、対象の範囲が拡大しました。
つまり、証券取引所ではなくとも市場に出回って価格のある有価証券であれば、検査役の調査が免除される可能性が出てきたのです。

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3.現物出資ができる者

会社を設立する場合は、現物出資者は発起人(会社設立の企画者として定款に署名した者のこと )に限られています。

しかし、会社設立後の増資においては、会社が現物出資を認めれば、募集株式の申込みによって割当てを受けた者は現物出資をすることができます。個人であるか法人であるかを問いません

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4.現物出資できる物

『現物出資』の目的となる財産の条件は、原則として、次の通りです。

  • 譲渡可能なもの
  • 貸借対照表に資産として計上できるもの

具体的には、次のような財産が『現物出資』として認められます。

【現物出資の目的となる財産の例】

  1. 「動産」
    商品、原材料、機械、PC・OA機器、事務用品、自動車
  2. 「不動産」
    土地、建物、マンション、地上権、賃借権、採石権
  3. 「有価証券」
    株券、社債券、国債証券、地方債証券
  4. 「知的財産権」
    著作権、商標権、特許権、実用新案権、営業権、鉱業権
  5. 「のれん」
    得意先関係、仕入先関係、営業上のノウハウ
  6. 「その他」
    営業の全部又は一部

上記のように、資産として計上できる、譲渡可能な財産権であれば、非常に多くのものが『現物出資』として認められるのです。

『現物出資』の目的となる財産については、金銭出資と同様に、一定の期日までに、会社に全部を給付する必要がありますが、登記や登録等の「第三者対抗要件」については、現物出資後に行ってもよいとされています。

ワンポイント!

不動産を法人に現物出資した場合、資産の譲渡になり、所得税の課税対象とされます。この場合の譲渡収入金額は、出資した不動産の時価ではなく、現物出資により取得した株式や出資持分の時価となります。
  ただし、その価額が出資した不動産の時価の2分の1未満の場合は、低額譲渡として、出資した不動産の時価が収入金額とみなされます。

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5.定款の記載

『現物出資』は定款の相対的記載事項ですので、定款に記載しないとその効力はありません。設立時に『現物出資』をする場合は、必ず、定款に記載してください。

(現物出資)
第 ○○ 条 当会社の設立に際して現物出資をする者の氏名、出資の目的である 財産、その価額は次のとおりである。

(1)出資者  社員 山田 恵子
          住所 神奈川県平塚市××1-2-3
(2)出資財産及びその価格
   パーソナルコンピュータ
   (株式会社◯◯社製 平成19年式 WindowsXP
     製造番号◯◯××△△) 1台
    価格 金200,000円
    車両
    (株式会社△△社製 ××× 平成18年式
     白 車両番号 品川300 ま 1◯ム2×) 1台
    価格 金1,000,000円
(3)以上に対して与える株式の数  40株

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6.必要書類と証明書・財産引継書サンプル

現物出資時の必要書類

  1. 検査役の調査報告書及びその附属書類(必要のない場合もある)
  2. 弁護士等の証明書及びその附属書類(不動産を現物出資した場合には、不動産鑑定士の鑑定評価を記載した書面の添付が必要)
  3. 有価証券の市場価格を証する書類(市場価格のある有価証券を現物出資した場合)
  4. 会計帳簿(現物出資するものが、金銭債権の場合、その金銭債権について記載された会計帳簿)
  5. 財産引継書(引き渡されたことを証明するもの)

(1)は検査役が選任された場合に必要となります。検査役の調査が不要になった場合には、(2)を提出します。(3)(4)は現物出資の内容により添付します。

現物出資証明書

通常の銀行の払込保管証明書の代わりに「証明書」を添付して、法人登記を行ないます。現物出資の証明書は、税理士、公認会計士、弁護士しか出せません。

証 明 書

東京都渋谷区◯◯1丁目△番×号
                       株式会社××××
                       取締役 林 太郎

設立中の上記会社の定款第6条に記載のある現物出資の目的とされる財産につき、次のとおり証明する。

1.現物出資をする者の住所氏名
   (住所)神奈川県平塚市××1-2-3
   (氏名)山田 恵子

2.現物出資の目的たる財産およびこの価格
   ・パーソナルコンピュータ(株式会社◯◯社製 平成19年式 WindowsXP
     製造番号◯◯××△△) 1台
     価格 金200,000円

  ・車両 (株式会社△△社製 ××× 平成18年式 白
     車両番号 品川300 ま 1◯−2×) 1台
     価格 金1,000,000円

以上の価格の合計 金1,200,000円

3.以上に対して与える口数の数 40株

以上の記載のとおり現物出資の目的たる財産の価格が相当であることを証明する。

平成××年××月××日
神奈川県茅ケ崎市◯◯町1−1
                       税理士 小林 純一郎 印


財産引継書

財産引継書

現物出資の目的たる財産の表示

(現物出資する財産の種類) デスクトップ・パーソナル・コンピュータ

(具体的な商品名) ○○○○株式会社 ××××

(商品固有のシリアルナンバー等) 製造番号○○××△△

   価格 金20万円也

以上、私所有の上記財産を現物出資として給付します。

                      平成○○年○月○日
神奈川県平塚市××1-2-3
                       発起人 山田 恵子 印

株式会社××××
発起人 林 太郎殿


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