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株式会社の増資

  1. 増資の目的
  2. 増資の形態
  3. 融資との違い・増資のメリット
  4. 増資のデメリット
  5. 増資手続の流れ
  6. 必要書類

1.増資の目的

中小企業にとって、資金調達は自己資金からや銀行からの借り入れ以外に、返済不要の『増資』という方法があります。『増資』というのは資本を増やすことを指します。新しい資金を出してもらって、お金を新たに出してもらった引き換えに新しい株券を発行して、その新しい株主に株券を渡します。

増資で得た資金は「自己資金」であり、現物出資での増資も可能です。

増資の目的は、おおまかには以下のようなものがあります

  • 事業発展のため
    資本金を増やし、事業をさらにスケールアップする前向きの増資です。事業を拡大したい、新規事業を行いたい、もっと設備投資を行いたいなど資本金を増やし、更に事業を発展させたいときに増資をします。
  • 株主構成を変えるため
    有力企業からの資本参加や、起業家自身のシェアをさらに高めるための増資などです。
    営業拡大や企業ブランディング向上の為に、事業シナジーのある企業や有力企業と資本提携をしたいときに増資をします。
  • 資金援助が必要な場合
    創業時の計画どおりにはいかず、資金がもっと必要である場合、あるいは資金繰りが苦しくなって増資しなければならないという、切迫した増資です。
    財務基盤を強化したい、借入金の返済、累積損失を一掃したいときに増資します。
    この場合、増資に応じる投資家を探すのが前の2つに比べて困難です。

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2.増資の形態

株式会社が資金調達のため、新株を発行して行う増資を有償増資といい、3つの形態に分類することができます。

  • 株主割当増資
     既存の株主に引き受けてもらう場合
  • 第三者割当増資
     取引先企業など特定の第三者を対象とするもの
  • 公募増資
     不特定多数の投資家を対象とするもの
方法 メリット デメリット
株主割当増資 支配比率に変化なし 多額の資金調達は困難
第三者割当増資 M&A(スポンサー)、資本提携、安定株主対策 経営権の移動、支配比率低下
公募増資 多額の資金調達が可能 上場会社に限定される

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3.融資との違い・増資のメリット

増資は、第三者に出資してもらい、資本を増やすこと。資本ということは返す必要のない会社のお金になります。その反面、融資とは、借金のことです。返済義務はもちろんのこと、融資を受けた金額+利息の返済が必要です。

第三者割当増資は、第三者に出資してもらい資本を増やすことですので、返済に追われることなく資金調達を行うことができます。また、出資者は出資する会社に価値を見出し、リスクを負った上で出資をしてくれますので、増資が行えるということはその会社が魅力的であるという証明にもなるでしょう。増資のメリットは以下のようなものがあります。

(1)返済不要の為新規事業立上げ・設備投資等の長期間の資金ニーズに有用

(2)株主からの事業支援・ブランド向上

(3)財務基盤強化

(4)信用力アップ

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4.増資のデメリット

増資は、株主の持分割合を大きく変化させます。

経営者自身のシェアが少なくなるという事は、経営支配権を失ったり,業務執行上の機動力も弱まったりする可能性も出てきます。昨今,騒がれている企業の乗っ取りやM&Aなどでも株主の持分割合について大きく騒がれていましたね。

事業拡大し、更なる売上拡大を目指す為にも、経営支配権を十分に考え、より会社の成長戦略に合った資本政策が必要となります。

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5.増資手続の流れ

ここでは一般的に多く用いられる株主割当という増資方法で説明をします。増資手続に必要な費用(登録免許税)は『増資額×0.7%(最低3万円)』です。

  1. 株主総会決議で募集事項を決定
  2. 既存株主に対して通知を出す
  3. 既存株主から新株を引き受けの申込を受ける
  4. 割当を受けた株主が払込金額の全額を払い込む
  5. 管轄法務局へ増資登記の申請

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6.必要書類

  • 株主総会議事録
    必ず株式引受の申込期間を2週間取るようにして下さい。
  • 取締役決議書(不要な場合あり)
    取締役会設置の場合、取締役会議事録
  • 資本金の額の計上に関する証明書
    こちらの書類は、会社設立時に作成した資本金の額の計上に関する証明書とは書式が異なりますので注意が必要です。
  • 株式引受書
    こちらの書類には個人の実印にて押印します。
  • 変更登記申請書
  • 払込証明書
    下記通帳のコピー3枚を合綴して各ページに会社代表印で割印を押します。
  • 通帳のコピー(下記3枚が必要になります。)
    1.株式引受人の名前、払込金額がわかるページ
    2.通帳の表裏表紙
    3.口座番号、支店名がわかるページ

ここに注意!

払込証明書は、会社設立時に作成した払込証明書と同じ形式で構いませんが、通帳のコピーは「法人の通帳」になります。会社設立時は個人の通帳のコピーでしたが、増資手続の際には、既に会社が出来上がっているわけですから、個人口座への払込ではなく、法人口座への払込になります。

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