財務サポート ~行政書士赤沼法務事務所~

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ROA(資産回転率)を高める本当の話2

  1. PL(損益計算書)の第2ステップ・広告費
  2. PL(損益計算書)の第3ステップ・人件費
  3. PL(損益計算書)の第4ステップ・オフィス費
  4. PL(損益計算書)の第5ステップ・税金
  5. バランスシートを改善してROAを飛躍的に改善する方法とは?
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1.PL(損益計算書)の第2ステップ・広告費

最終回の今回は、(1)損益計算書の項目の改善方法と、(2)バランスシートの改善方法を説明します。とはいっても、スペースが限られているので、要点に絞って進めていきます。

既に粗利益率を高めるための方策を考えたあなたは、そのまま、最終利益を生み出す工夫をしなければなりません。

 

販促費は、2番目に気を付けることだと思います。そのためには、商売に必ず出てくる販売促進費を、意志を持って設計しなければなりません。

では、ポイントはなんでしょうか?

一つめのポイントは、顧客リストをつくることです。顧客リストを元に販売促進を仕掛けていくのです。

顧客リストを作る、といってもあまりなじみがないかもしれません。
それは、多くの企業が右肩上がりで体現していた、経営モデルに無いからです。リストは、今まであなたの会社で買ってくれたお客さんの伝票、名刺、台帳などから作ります。

既に、優良になっているお客のリストがある場合、DMで情報をお伝えする、テレマーケティングを駆使する。チラシを減らすことで販促費を減らし、かつ粗利益率を高くすることは可能です。
  店に来てもらえれば、こっちのものです。店内販促と高額商品で、アップセールなどを駆使し、客単価を高めるのです。

実際に、粗利益を低下させないために行った施策ですが、デシル分析という方法があります。これは、上位20%の顧客が、利益率の高い顧客だという事実に基づいています。彼らからは、意外で貴重な情報が得られます。
  優良顧客のデータが得られなくても、せめてリストは整備してください。「面倒だ」と他社がやらないから、チャンスなのです。

 もう一つポイントがあります。それは、広告を使っていくことです。広告のスキルは、今後ますます必要となっていくでしょう。
  なぜだと思います?
  経済が下がる中で、営業マンを抱えるコストがまかなえないからです。
もちろん、大企業のようなTV広告を使う必要はありません。新聞やFAXを使う、低コストのものです。デルコンピュータは、初期の頃、新聞広告とFAXだけで、お客様を開拓しました。現状の販促費コストを費用対効果を考え、再設計するべきです。

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2.PLの第3ステップ・人件費

人件費は、固定費にすべきではありません。変動費として考えるべきです。これからは、事業の見直しも多くなりますし、市況が崩れた場合、柔軟に事業分野や商品を見なおすことになります。

その場合、雇用契約上、責任がある従業員を多く抱えると、柔軟性が制限されます。もちろん、解雇という手段はあります。しかし、よっぽど問題を起こしている社員でもない限り、労働者に関する基本的な法律で、あなたは、訴訟リスクと評判のリスクを抱えることになります。

さらに、第2ステップで言ったとおり、販促を顧客リストを元に行うため、いらない営業マンのコストを削減することもできます。

ここでの成功ポイントは、2つです。

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3.PLの第4ステップ・オフィス費

事務所コストは、かけない方がよいです。なぜでしょうか?

事務所は、お客を連れてきてくれることはないからです。

組織は、大きくなると、体裁を気にします。しかも、社長というより、その部下が気にしだします。誤解しないで欲しいのですが、事務所のコストを全くかけない、と言っているのではないですよ。
 たとえば、起業直後なら、少しでも固定費を削減するために、自宅で起業する、倉庫を間借りする、ワンルームマンション、SOHO格安オフィスなど、様々な手段でコストを抑える必要があります。

でも、積極的に、良い人材に投資したいのなら、かれらが快適に仕事をしやすい環境を作るため、広々としたスペースを取る、リフレッシュルームを作るなど、お金をかけるところには、お金をかける必要があります。

問題になるのは、経営と関係ないところにお金を使うことです。

業種にもよりますが、店舗のコストが、そのまま販売価格に転嫁されることで、競争力を失う企業もあります。「賃借だから…」ではすみません。物件の建築コストが高い場合は、賃借コストにはね返るのですから。

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4.PLの第5ステップ・税金

税理士が、「節税」に走るのは、それしかできないからです。もちろん、一時的な資金繰りのために節税することは大事です。ただ、「節税」と言われているものの多くはキャッシュアウトを伴い資金繰りを悪化させるものであったり、単なる課税の繰延であったりして、やがては、どこかで取り替えされます。そうではないものは、「脱税」と言います。税理士が悪いのもあるのですが、経営者も不勉強です。

 税理士であるあなたは、利益をたたき出した後、すぐ「節税」の話をする社長には、こう言わなければなりません。
「いや、これを何に投資するべきか?意見を聞かせて欲しい」
投資先は、機械なのか?人なのか?研究なのか?教育なのか?販促なのか?新卒採用なのか?順番はどうなのか?」

もちろん、社長は自己責任で経営を行っているのですから、あくまで丁寧に言います。
経営の視点は、投資なのです

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5.バランスシートを改善してROAを飛躍的に改善する方法とは?

バランスシートは、資産の売却と借入金の圧縮を軸に考えます。


ROAの観点もそうですが、借入金の負担はPL上の金利負担なのみならず、資金繰りそのものに悪影響を与える場合もあります(尤も、コーポレイト・ファイナンス上では、借入金の負担は、一定額は認められますが)。

借入金を圧縮する=①資産の売却と、②利益を出すこと、の2つの方策があります。②利益を出すことは、既に説明してきたとおり。①の資産の売却は、固定資産(不動産)の売却、債権の売却、在庫の圧縮などあります。最近では預金を圧縮することもあります。

固定資産の圧縮は、一番影響が大きいのでここから取り組むのが手です。土地などの不稼働資産や保養所などの売却、絵画などの売却があり得ます。他には、「不動産の流動化」という手があります。

不動産の流動化は、大きな規模の会社でないとありえませんが、手持ちの収益物件や本社ビルを、信託銀行に信託し、その信託受益権をSPCに売却します。物件は、信託先からリースされますが、本当にROAを高めるためには、オフバランスにしなければなりません。

現在の会計では、5%ルールといって、SPCへの出資をある一定額にとどめておかなければならないので、実際はハードルが高いスキームです。私も苦労したことがあります。

その他、債権を売却することで資金を得たり、債権を流動化するスキームで資金を得たり、在庫そのものを担保に資金を得て借入金などの圧縮を図る手法もあります。

と、ここまで書いてきましたが、詰まるところ、財務でやることは多くありません

①利益が出る体制を取ることと②資産の圧縮を図ること、意外にないのです。最終回の今回まで読み切ったあなたは、財務戦略のなんたるかが身に付いていると思いますので、枝葉末節にこだわらずに実務に励んで下さい。

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