特別損益(損益計算書)
1.特別損益とは?
特別損益には「特別利益」と「特別損失」とがあります。これらは、固定資産の処分や災害などによって生じた利益や損失のことです。つまり、会社の事業活動とは関係なく、突発的に発生する損益です
ワンポイント!
営業外損益を示す場合は、「収益」と「費用」という言葉を使うのに対し、特別損益を示す場合には「利益」と「損失」という言葉を使います。
「収益」とは収入金額を意味し、「利益」とは収入から支出を差し引いた金額を表します。つまり、「特別利益」「特別損失」というのは、正味の売却益や売却損が示されているのです。
2.具体的にどのようなものがあるのか?
- 固定資産売却損益‥‥
土地や建物などの固定資産の売却によってよって生じた利益や損失のことです。売却価額が帳簿価額を超える場合は、その超過部分が「固定資産売却益」となり、帳簿価額に満たない場合は、その不足部分が「固定資産売却損」となります。 - 投資有価証券売却損益‥‥
投資有価証券の売却や評価額によって生じた利益と損失で、それぞれ「投資有価証券売却益」「投資有価証券売却損」として計上されます。 - 償却債権取立益‥‥
前期以前において貸倒処理をした債権の回収額 - 保険差益‥‥
災害などによって建物などが被害を受けた場合、受け取った保険金額が帳簿価額を超えるときの超過分 - 受贈益‥‥
会社が、取引先や株主などから、無償で資産を譲り受けた場合の利益で、その資産の時価で計上されます。 - 債務免除益‥‥
会社が取引先や株主などから、債務の免除を受けた場合の利益 - 固定資産除却損‥‥
機械などの固定資産について、その使用を中止したことなどにより除却した場合の損失 - 災害損失‥‥
災害などによって建物などが被害を受けた場合の損失。受け取った保険金や損害賠償金があるときは、それらの金額が、災害損失額から控除されます。 - 前期損益修正‥‥
前期以前における減価償却や引当金の過不足修正額や、棚卸資産の評価額の訂正額など
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